〈予告〉第3回(5/31)は「現代の台湾とわたしたち」をメインに議論します

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「戦後80年・路上大学」(第3回)台湾征服戦争から130年
5月31日(土)19時〜20時30分(延長あり)
新宿駅東南口・大きな木の下
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5/31(土)第3回「戦後80年・路上大学」は、130年前の「台湾征服戦争」をタイトルに掲げましたが、現代の台湾(とわたしたち)をメインに議論したいと思います。

下の画像は「はだしのゲン」の一節(の引用)ですが、なぜか「台湾の人」が(仲良くすべき対象に)入っていません。これまで語られてきた「東アジアの平和」の語りにおいても、多くは「台湾」は含まれていない、それはなぜか?を考えるところからスタートしたいと思います。

今回の概要を以下に紹介します。

具体的には、大きく3つの柱を考えています。

(1;現状)日本の市民運動の大多数にとって「台湾の民衆」が対話/連帯の対象に含まれていない、という問題

戦争ではなく平和を準備しよう」「平和な東アジアを準備しよう」と日本の市民運動が唱えるとき、そのメッセージの「宛先」に台湾民衆は入っていないのでは?

2(経緯)なぜ、「台湾の民衆」が対話/連帯の対象に含まれないままなのか

(1)日本の植民地支配に抗った台湾民衆の存在が記憶されていない(「はだしのゲン」でも「台湾」は無視されている……)

・1895年、台湾郷土防衛戦争

・その後も続いた武装抵抗

・原住民の闘争(霧社事件)のみ記憶されている傾向

→「知っているつもり」で終わっているという問題(=低関心)

→「台湾は親日的」という間違った理解

(2)その土台の上に、戦後の中華民国(蒋介石政権)=反共国家というイメージの固定

・蒋介石政権に敵対し、抗った台湾民衆の姿が見えていない

・2014年、台湾の「ひまわり学生運動」も広く注目されなかった

(3)日中平和条約の「絶対化」

・「台湾は中国の一部」→台湾民衆は同意していないのにもかかわらず…

・中華人民共和国は、台湾民衆にとっては全くの「外部の存在」なのに…

3(課題)わたしたちは「台湾の民衆」を対話/連帯の対象に含むことができるか?そのために何が必要か?

(1)日本の植民地支配に抗った台湾民衆史を知る、理解する

・1895年台湾郷土防衛戦争、その後の武装抵抗、武装によらない抵抗……

・漢民族も抗い、原住民も抗ったという歴史

・そこから「台湾人(台湾民族ではない)」が形成されていった

(2)台湾の「脱植民地化」の歴史を俯瞰する、理解する

・オランダ→清国→日本→蒋介石政権による「植民地化」という視点で台湾近現代史を俯瞰

(3)その歴史観をベースに現代の台湾(=中華民国から「台湾国」への移行)を理解する

・小さな島、小さな民衆にも「自己決定権」があるという思想

・ラジカルな民主主義実践の歴史(さまざまなレイヤーでの「自己決定権」の獲得)

(補足)台湾民衆の「自己決定権」を踏みにじった「大国」の歴史

日本の植民地主義(それに抗った台湾民衆)

→にもかかわらず「台湾は中国の一部」としたポツダム宣言

→「台湾は中国の一部」を継承した中華人民共和国

→「台湾は中国の一部」をほぼ追認した日中平和条約

 結果的に、大きく無視・軽視されている台湾民衆の主体性

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